がんの予防とがんの早期発見をするためには

はじめに
がんは細胞が分裂する際のコピーミスという現象で生じます。人間の細胞はだいたい35兆から40兆個程度で構成されます。
このうちだいたい1%程度の細胞が死んでしまいます。その細胞を毎日分裂して増やす必要があります。その際に細胞分裂をして補っていく必要があるのですが、その時にコピーのミスを生じることがあります。
それががん細胞になってその細胞が分裂によって増えていくとがん細胞に冒されていくことで「がん」という病気になります。
1日に1000人ほどが亡くなる


がん患者数は1日2800人ほど。年間100万人前後が「がん」にかかります。一生のうちに男性は60%超、女性は50%弱程度が「がん」になります。その中で毎年37万人・1日1000人程度が「がん」で死亡します。
ちなみにコロナはおよそ1年で1000人程度です。単純な比較はできませんが「がん」で亡くなる方が圧倒的に多いということはお分かりいただけたと思います。
大腸がんと男性・女性のがんが増えている

出典:国立がん研究センター
1980年と2011年を比較すると男性・女性とも大腸がんが増えています。やはり欧米同様に肉などの食生活になっているものと思われます。また男性の前立腺・女性の乳がんも急増しています。ただこの前立腺がんや乳がんは比較的長期生存が期待できます。3期でもほとんどの方が5年以上生存することができます。大腸がんも長期生存が望めるがんです。
がんと付き合う
日本でもがんは国民病になりつつあります。今後がんとは付き合っていく必要があります。そのためにはがんをよく知ることそしてがんになりにくい体を作ることが必要になります。早期発見が重要になります。
がんのステージの分類
がんのステージは正確には0期から4期までがあります。1期から4期というイメージがありますが、実際は0期からになります。
0期はがん細胞が上皮内にとどまっていて、リンパ節への転移がない。
1期はがんが上皮層を突き破るも筋肉の層内に留まっている。リンパ節への転移はなし。
2期はがんが筋肉の層も突き破っている状態。リンパ節には転移していないも転移をしかかっている状態。
3期はがんがリンパ節内に転移をしていること。
4期はがんが他の臓器に転移をしていること。近くの臓器の場合は4A期、全くの沿革の部位まで転移をすると4B期という分け方もできます。
多くのがんは4期になると長期生存が難しくなります。また4B期になると今後どこでがんが発生するかの予測が難しくなり、治療が極めて困難になることが多いです。
早期発見によって
がんを0期・1期で発見できるか・4期まで発見できないかで今後の生存率も大きく異なります。また治療の選択肢も多くなります。治療に際しても体への負担が小さくなります。
例えば大腸がんだと人工肛門などの装着をする必要がありません。前立腺がんや子宮がんだと摘出の必要がなくなりますので出産をすること・子供を作ることも可能になります。
がんの予防とがんの早期発見をするためには
がんを予防すること、また早期で発見することはとても重要になります。そのためにやってほしいこととして1次予防と2次予防があります。
1次予防には免疫機能の向上・生活習慣の改善・抗酸化物質の摂取が重要になります。
2次予防には早期発見と早期治療が重要になります。
がんにならないための体つくりが1次予防、がんになっても早めに見つけることで傷口を大きくしないことが2次予防になります。
がんにならないための1次予防が当然ながら理想的です。早期発見できることで生存率や予後に大きな差が出ますので検査を早めに行うことは大きな意義があります。
出典:MOXIEがん研究会
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